「森の遊歩隊」3回目は、源流域です

これ、ねむの木です。美智子皇后が詩にした、ねむの木。

断崖から中空に向かって、流れ落ちるように咲いてました。ピンクとオレンジが混ざった色。「こういう色してるんだ」。

しばらく尾根を歩いていると、今度は足元に咲いてました。細い花は密生して放射状に開く。根本は白く、先端に色が付いている。

もちろん、同行者が教えくれなければ、わかりません。

7月1日に書いた「森の遊歩隊」で、三浦半島に行くというから参加。3回目になります。

三浦半島というと、逗子・葉山・横須賀と海のイメージが強い。陸は話題になりません。ところが、最近は自然志向の「山ガール」に話題らしい。

三浦アルプス、と呼ぶらしい。半島の尾根を歩く。

9時20分に、JR逗子駅に集合してバスで登り口のグリーンヒルまで行き、いよいよトレッキング開始。

3回目なので、少し慣れました。慣れないのは、体力。

10名ほどのメンバーの列で、僕はほぼ真ん中。前の人に引っ張られ、後ろの人にせっつかれなければ、2〜3倍の回数を休憩することまちがいなし。

ほっておけば、どんどん自分に都合よく過ごす。だから、「森の遊歩隊」に参加する意義があるのだった。

休憩の度に、リーダーの益田さんが地図を説明する。コンパスを持参している人がけっこう多い。

「マニアックですねぇ」とつぶやく。

「ぜんぜんマニアックじゃありませんよ。コンパスって、町歩きにも役立つんです」。

そう? 僕は寄り道して迷い、日暮れになって途方に暮れたい趣味があるので持ちません。一方で、コンパス持って町歩きをする几帳面な方もいる。

両極端の性格、山で出会う。

とはいえ、山歩きで必携なのはわかる。問題は、誰が持つか? ポチのようにリーダーに付いて行くだけだから、万事、益田さんにおまかせ。

休憩の度に、地図にポイントしました。今回のルート。

馬頭観音 → クランク十字路 → 六把峠 → 中尾根でお昼ご飯 → 二股

2方向から来たせせらぎが合流する地点。

「1本は、さっき通ってきた流れです」。

えぇ〜、あの怖かった道ぃ〜。チョロチョロと流れるプチ沢歩き。それに続く、幅10cmほどの道。

このあたり、「人の知らない山道を歩く」がコンセプトの「森の遊歩隊」真骨頂。

滑ったらどうしよう、際限なく滑落して全身ズルムケになる自分の姿を想像して登った道。

谷底で迷子になり途方に暮れたら、シャレになりません。

この二股は、バードウォッチャーの聖地だそうです。森戸川源流域。

確かに道々、鳥のさえずりが各種聴こえてきました。ささやくのもいれば、鮮明なものもある。

四方の山の木立が、落ちるよう渓流までせまる。林間から、こぼれる陽ざし。葉に光があたり、鏡のように反射する。見とれます。

深閑の谷間。ウォッチャーじゃないから、鳥は見つけられません。でも、鳥たちの憩いの空間だということはわかる。

これ、本日の目玉。

気分は、吉田秀和さんを悼んで、小沢征爾さんがタクトを振った「G線上のアリア」。

後半は、連絡尾根 → 南尾根 → 地蔵山 → 花の木公園。

半島の三浦アルプスだけに、尾根の肩幅は狭い。かわいい。けど、アップダウンはあります。

休憩の度に風が吹き抜けて、生きた心地満点。

・海岸では昼間、陸地が太陽で温められて上昇気流が発生し、その下に流れ込むように海から陸に風が吹くという。夜は、その反対。中学校で習いましたね。

今回のプログラムの説明です。

すいません、理科の時間は、ぼや〜っとしてました。

コンパス持って町歩きをする几帳面な方が、「梅ぼし丹」をくれる。

「汗をかくと体内から塩分がなくなるので、これいいですよ」。

すいません、生物の時間も、ぼや〜っとしてました。

ぼや〜っとしてても、森の遊歩を始めたい人、集まれ!

益田さんの連絡先。

・PCメール  jin.masu@pb4.so-net.ne.jp

・携帯メール  j727masu@docomo.ne.jp