どうして決意は変わるんだろう
これ幸田露伴「ひげ男」の口絵。明治29年、博分館発行の本。富岡永洗画で、多色摺り木版。
江戸時代の和本が、明治になって活版印刷の洋装本になる。
印刷、用紙・クロス、装丁、製本の大変革期。「本の装い百年」展を、駿河台の明治大学図書館でやっている。
近代日本文学を飾った画家の作品が一覧できる。鏑木清方、石井柏亭、中川一政。橋口五葉装丁の「我が輩は猫である」もあった。
「ひげ男」を読んでみるか、無ければ明治装丁史の本でもいいと向かった三省堂。
店内に入れば、照明キンキラキンで決意は簡単に萎える。言い訳だけど、どうせ取り寄せになるような類いの本だし。
手にしたのは「どうして人はキスをしたくなるんだろう?」集英社刊。みうらじゅん&宮藤官九郎対談本。
第1部 ”男と女”のわからない
・どうして男は射精した後に反省してしまうんだろう? など
第2部 ”人生”のわからない
・どうして大人は背広を着なければいけないんだろう? など
第3部 ”仕事と遊び”のわからない
・どうして人は旅に出たくなるんだろう? など
本業がありそでなさそな両兄さん。どこかで大人になることを拒否してる40男と50男が、寄り道・買い食い・ピンポンダッシュ的呼吸で交差する。
男子校同窓会のノリ。