ほうれん草の種まきライブ
長靴持ってます? 僕のは、昔ながらの黒い長靴だ。
これ、素材は固めだから折り畳むことができない。外出時は、家からはいていく。これで、電車にも乗る。
海老名の農業アカデミーに集まった連中は、全員が今どきの長靴だった。実習の農作業をやる段になって、バッグから折り畳んだ長靴を取り出して履く。
新規就農者の育成研修、第2回目の受講。
午前中は、機械の操作を習う。草刈り機とトラクター。どちらも回転部があるから、先生は口をすっぱくして事前に「やってはいけないこと」を説明する。
「何十年やってる農家でも、事故を起します」。
ゴーグルを付けて、背丈ほど伸びた校庭の雑草をなぎ倒すのは、楽しい。
手動式トラクター、こちら正式には管理機という。スターター、チョーク、クラッチ、ギア、アクセル、ブレーキと小さいながらクルマ並みの機構になってる。
どんどん進むから10往復くらいやりたかった。1往復だったので不満が残る。
午後は、種まき。タキイ種苗のほうれん草「早生サラダあかり」が材料。
その前に、除草し、土を掘り起こす。まるでケーキのスポンジを作るように、丁寧にフワフワした床にするのだ。
まき方は、2種類やった。手で作業するのと、ロール式播種機「クリーンシーダ」を使ってやる方式。
播種機は、動かすだけで種が落ちていく。深さ、間隔、粒の数をあらかじめ設定すれば、あとはスイスイ。手作業との違いを実感するための実習だった。
もうさ、のめり込むよ。この研修、あと1回しかない。